― 今季の堂林選手を見ていると、考え過ぎているような表情が多いように感じます。
「昨季より悩んでいるように感じますか? 今考えると、昨季はあまり考えずにのびのびできていたのかもしれませんね。今は『ああでもない、こうでもない、今のはダメだ』と、頭の中を整理できないまま打席に入ってしまうこともあります。考え過ぎて気づいたらフルカウントになっていたこともあるくらいです(苦笑)」

― 昨季のように、ただがむしゃらにプレーすることはできないのですか?
「がむしゃらにやる前に考えてしまっているんですよ。でも、最近は考えないようにしています。あれだけ悪い成績でオールスター戦に出られたときも、『もう開き直って何かを吸収して帰ろう』と思えたんです。実際に聞きたいことは聞けましたし、試合に出られなくても良いからずっとベンチにいて話を聞いていたいと思ったくらいです」

― どういった選手と話をしたのですか?
「投手だったら菅野さん(智之・巨人)とよく話しましたし、野手ではノリさん(中村紀洋・DeNA)に聞きました。特にノリさんには昨季と比べたときの変化などについて聞けました。

― ご自身のイメージと合致していましたか?
「右打者にとっては右手が大事であり、右手で掴みに行く感覚というのは、僕が考えていることと合致していました。右投げ左打ちの選手なら右手は引き手になりますが、僕は右利きで右投げ右打ちなので押し手の右で操作しないと扱えないんですよ。もちろん右肩が前にきてはいけないし、左が弱過ぎてもいけないんですけどね」