ルートインBCリーグが4月5日に開幕し、栃木ゴールデンブレーブス(以下、栃木GB)はアストロプラネッツ(以下、茨城AP)との二連戦を戦い、1勝1敗の五分で終えた。シーズン開幕戦となる5日は、ノーブルホームスタジアム水戸で元日本ハムの吉川光夫が登板。6日のホーム開幕戦では、栃木県宇都宮市出身の中村拓馬投手が登板した。

栃木ゴールデンブレーブス・山下徳人監督

 シーズン開幕戦は、プロ19年目の吉川光夫が5回4安打1失点と好投を見せ、勝利投手の権利を持ってマウンドを降りる。打線も菅野秀斗、川﨑宗則、鈴木智也に適時打が飛び出すなど、6回まで6対1とリードして終盤を迎えたが、リリーフ陣がリードを守れず6対8で敗れた。

 6日の2戦目、宇都宮市・エイジェックスタジアムでのホーム開幕戦では地元宇都宮出身の中村拓馬が先発。中村は「昨年のリベンジを」とホーム開幕を託した指揮官の期待に応え、7回2失点と好投を見せる。援護したい打線は、1点を追う3回に新人の4番・三方陽登が2点適時打を放つと、敵失を挟み、6番・吉田健吾の打席で、川﨑宗則と三方がダブルスチールを仕掛け、ホームスチールに成功。鮮やかな攻撃で4点を奪い逆転に成功する。4回、6回には同じく新人の2番ダッタにも2本の適時打が飛び出すなど5点のリードを奪い、試合は終盤に突入した。

ホーム開幕戦に登板した、中村拓馬投手

 終盤8回以降は山下徳人監督が「ダブルストッパー」と期待する竹本徹と堀越歩夢が登板。竹本は8回に二死満塁のピンチを招くも、最後は三振に仕留めて凌ぎきると、9回は堀越が最速152キロの速球を軸に茨城AP打線を三者凡退に退けた。栃木GBは投打がしっかり噛み合い、7対2で今季初勝利を地元で収めた。

 栃木GBが得点を奪ったのは、全て下位打線の出塁があった回。3回と4回は9番・和気悠飛が、6回は7番・菅野秀斗がそれぞれヒットで出塁。下位打線がつくったチャンスを長打力のある上位打線が還す、理想的な攻撃を展開した。山下徳人監督はシーズン前、「どこからでも点が取れる、つながる打線が理想」としていたが、そのイメージ通りの勝利となった。

 就任後初勝利を手にした山下徳人監督は、試合後のインタビューで「必ずホーム開幕は勝とうと、選手みんなと約束していた」と語った。最初の約束を果たした栃木GBは、目標の日本一に向けて動き出した。