── プロ入りまでに最も影響を受けた人物は誰ですか?
「やっぱり中学時代に所属していたチームの監督です。ずっと練習を見てもらって、食事に連れていってもらった際には、『お前は良いものを持っているから、高いレベルを目指せ。絶対本気でやれ』と言ってもらい、期待をしてもらっていたことが自分の中ですごくうれしかったですね。その言葉がきっかけで本気でやろうと思いましたし、恩返しではないですけど、期待に応えるためにプロになりたいと思うようになりました」

── ドラフトでカープに指名されたときのことは覚えていますか?
「ちょうど自分が指名された瞬間がCM中で、監督さんに電話がかかってきて、カープから5位指名だということが分かったんです。そしてCMが終わったら自分の名前がテレビに映っていて。指名された瞬間に周りの人が『わー!』と大盛り上がりすると思っていたんですが、タイミングが少しずれたので、ちょっとガクっときましたね(苦笑)」

── カープというチームに対する印象はいかがでしたか?
「リーグ3連覇していますし、強いチームという印象が一番でした。また活躍している選手も若くて、応援するファンの方々もすごく盛り上がっていて、すごく魅力がある良い球団なんだなと思っていました。強いチームに進むことにもちろん不安もありましたが、岡林さんがいたことで、心強い部分もありました」

── 先発とリリーフではどちらの役割を担いたいですか?
「高校時代は先発でしたが、投げさせてもらうのであればどこでも構いません。個人的にはリリーフの方が向いているんじゃないかと思っています。最終的には155キロぐらいまで球速を伸ばしたいと思っているので、まずは任されたイニングを全力で抑えたいですね」

── 同期入団でドラフト1位の小園海斗選手は一軍で出場を重ねていますが、何か思う部分はありますか?
「複雑な気持ちですね。ポジションは違いますが、1年目から活躍してすごいと思う一方で悔しい気持ちもあります。自分がまだ二軍でも全然試合に出れていないだけに、素直に応援できない自分もいます。ただ、小園が二軍にいた時、内野が全員ルーキーで、『後はお前が試合に出れば1年目の選手が揃うな』と言ってくれたんです。やっぱり、その言葉はうれしかったですし、いつか一軍でそういう布陣が実現するのが目標です」