今季、カープ打線の中心となりチームをけん引しているのが、新加入のファビアンとモンテロだ。ファビアンはここまで42試合に出場して170打数54安打、打率.318。17打席連続安打を記録するなど絶好調。モンテロも開幕直後にケガで離脱したものの、戦列復帰後は来日1号を放つ活躍を見せている。ここでは過去カープに在籍した、思い出深い『助っ人外国人』に注目する。

球団史上初のCS進出にも大きく貢献したバリントン

 1993年まで外国人枠が2人だったこともあり、野手中心の補強だったカープ助っ人陣。その扉をこじ開けたのは、カープアカデミー出身のチェコだった。台湾球界を経て1995年に本格デビューを果たすと、28試合で15勝8敗、防御率2.74の大活躍。ド派手なガッツポーズと背番号『106』は、いまも語り草となっている。

 1998年に来日したミンチーも好投手だった。変化球を生かした打ち取るピッチングでイニングイーターの役割をこなし、ロッテ移籍後の2001年には最優秀防御率にも輝いた。

 2008年に入団したシュルツは、中継ぎのスペシャリストとして活躍。このあたりから手薄なリリーフ陣を助っ人で補う戦略が機能し始めた。セーブ数で断トツの1位に立っているのはミコライオだ。2012年に入団すると、サファテから守護神の座を奪取。205センチの長身から投げ下ろす、外国人投手ならではの快速球を武器に3年間で73セーブを挙げた。3連覇に貢献したジャクソンの活躍は、助っ人リリーフ陣が伏線を敷いた結果でもあると言える。

 近年の先発投手ではルイス、バリントン、ジョンソンがランキングを席巻。ルイスはわずか2年の在籍ながら、両年ともに最多奪三振を獲得し、歴代3位の奪三振数に食い込んでいる。

 バリントンは総合力が高く、4年で40勝。2013年には初のCS進出の原動力になった。アメリカ時代はMLBドラフト全体1位にも関わらず、5年で26登板1勝9敗の記録に終わっていたが、日本で大化けを果たしたのである。

【歴代勝利数BEST5】 
1位:K.ジョンソン(2015〜2020)57勝
2位:バリントン(2011〜2014)40勝
3位:ミンチー(1998〜2000)29勝
4位:シーツ(2008〜2009)26勝
5位 チェコ(1995〜1996)19勝

【歴代セーブ数BEST5】 
1位:ミコライオ(2012〜2014)73セーブ 
2位:サファテ(2011〜2012)44セーブ 
3位:フランスア(2018〜2022)32セーブ 
4位:ベイル(2010)31セーブ 
5位 シュールストロム(2001〜2002)11セーブ

【歴代奪三振BEST5】 
1位:K.ジョンソン(2015〜2020)624奪三振 
2位:バリントン(2011〜2014)475奪三振 
3位:C.ルイス(2008〜2009)369奪三振 
4位:ベイル(2010)312奪三振 
5位:ミンチー(1998〜2000)259奪三振