2005年の初開催から、今シーズンで20回目となる『セ・パ交流戦』。導入直後はパ・リーグを相手に苦戦を強いられてきたカープだったが、2016年からの4年間は球団史上最高順位の成績を残すなど、その様相も変わってきた。山あり谷ありの2016年から2019年までを振り返る。

『神ってる』活躍で一躍リーグに中心選手となった鈴木誠也(現カブス)

◆2016年・交流戦3位(18試合11勝6敗1分)

 ロッテ、ソフトバンク、日本ハム、楽天との4カードを終えた時点で借金1。2016年の交流戦も、中盤まで厳しい戦いを強いられていた。

 ところが終盤の2カードでその印象は一変。6月14日の西武戦で『コリジョンルール』適用による初のサヨナラ勝ちで勢いを取り戻すと、そのまま西武を3タテ。直後のオリックス戦で、鈴木誠也が『2戦連続サヨナラ本塁打』、そして3戦目では決勝弾となる本塁打を放つ大活躍を見せる。恐怖の6番打者の“神ってる”活躍で、チームはセ・リーグ唯一の勝ち越しを決めた。

 カープの勢いはその後も続き、25年ぶりのリーグ優勝につながった。

◆2017年・交流戦2位(18試合12勝6敗)

 2017年の交流戦は、初戦から最高の入りを見せた。強力打線で知られる西武を相手に、薮田和樹が交流戦の開幕戦では球団史上初となる完封勝ちを記録。この一戦をキッカケに、先発ローテーションの一角に定着した。

 翌日も鈴木誠也が球団通算8000号のメモリアルアーチを放ち、チームは7連勝を達成。6月14日にはオリックス戦で前年の再現となるサヨナラ本塁打を放ち、交流戦単独首位に躍り出ると同時に、2年連続での交流戦勝ち越しを決めた。

 交流戦初優勝こそ叶わなかったが、球団史上最高順位となる2位で交流戦を終えた。