◆〈鮮烈なプロ初勝利! 再び力強い速球を取り戻す〉山口翔 2017年
<同年ドラフト/1位・中村奨成、3位・ケムナ誠、4位・永井敦士、5位・遠藤淳志、6位・平岡敬人、育成1位・岡林飛翔、育成2位・藤井黎來、育成3位・佐々木健>

 150キロ超の速球で熊本工高時代から注目を集め、将来性豊かな先発型右腕としてカープに入団。1年目は主に体力強化に比重を置き、2年目の5月には早くも一軍昇格を果たした。プロ初登板を2回無失点で乗り切ると、5月30日のヤクルト戦でプロ初先発のチャンスをつかみ、7回1安打無失点という圧巻の零封劇でプロ初勝利を飾っている。しかし、その後はプロの壁に跳ね返され、今季も期待をかけられながら春先から低迷が続いている。潜在能力の高さは折り紙付きなだけに、早期の巻き返しに期待がかかる。

◆〈飛躍を遂げようとする剛球リリーバー〉島内颯太郎 2018年
<同年ドラフト/1位・小園海斗、3位・林晃汰、4位・中神拓都、5位・田中法彦、6位・正随優弥、7位・羽月隆太郎、育成1位・大盛穂>

 エース・大瀬良大地と同じく九州共立大で結果を残し、即戦力右腕として入団。プロ1年目のオープン戦で防御率0.00という数字を残し、堂々の開幕一軍入りを勝ち取った。しかし、中継ぎとして25試合に登板した1年目は年間通しての一軍帯同は叶わず、収穫と課題が交錯する日々を過ごすこととなった。オフには体調不良などもあり、雪辱を期す2年目は二軍スタートに。それでも腐ることなく自らと向き合い、最大の武器である直球の質、そして課題の制球力を向上させた。その成果は一軍の舞台で現れ、8月11日の中日戦では2回を無安打無失点、5者連続三振という離れ業を披露。開幕から苦戦を強いられている一軍リリーフ陣の救世主として大きな期待をかけられている。

◆〈打力はピカイチ! 次世代のレギュラー候補〉宇草孔基 2019年
<同年ドラフト/1位・森下暢仁、3位・鈴木寛人、4位・韮沢雄也、5位・石原貴規、6位・玉村昇悟、育成1位・持丸泰輝、育成2位・木下元秀、育成3位・畝章真>

 常総学院高では1年秋からベンチ入りを果たし、主将として出場した3年春の選抜では14年ぶりのベスト8に貢献した。高校日本代表も経験し、その後は法政大に進学。3年秋にリーグ優勝、4年春季リーグでベストナインを獲得した。昨夏の日米大学野球でも日本代表に選出され、日本の優勝に貢献している。カープ入団後も一軍キャンプを完走し、オープン戦でも打率4割超の好成績を残した。開幕は二軍スタートとなったが、ウエスタン・リーグ個人打撃成績において上位の数字を残している。