6月17日、日本の女子野球技術を学ぶため来日中のパキスタン女子野球選手2名が、エイジェック女子硬式野球部の練習に参加し、技術交流を深めた。
全日本女子野球連盟は、世界の女子野球普及発展のため様々な国と地域への支援活動を行っている。その成果もあり、女子野球アジアカップの参加チーム数は増加傾向にある。2017年の第1回大会では6チームだったのが、2023年の第3回大会では12チームに倍増。今年開催予定の第4回大会でもさらなる盛り上がりが期待される。
このような背景の中、支援活動の一環としてパキスタン人選手2名を日本に招き、日本で学んだ技術を母国に持ち帰ってもらう取り組みが行われた。来日した選手2名はエイジェックをはじめ、関東地方の強豪チームの練習に参加したり、試合観戦するなど、約1週間にわたり、技術的な交流を図った。
日本代表にも選ばれる生井美桜捕手は、「彼女たちから『もっとうまくなりたい』という強い気持ちが伝わってきた。ジェスチャーや知っている英語を使って、キャッチングを教えることができた」と、自身の技術を伝えられた喜びを語った。
また、彼女たちと同じ班でバッティング練習を行った中阪麻優花内野手は、「国や言葉が違っても、新たな出会いがあったことに心から喜びを感じた。改めて野球を楽しむことの大切さを実感し、これからも女子野球の発展に貢献したい」と、今回の経験を今後の活動の糧とすることを誓った。
パキスタンは、2023年の第3回女子野球アジアカップで初の勝利を挙げるなど、南アジアの野球強豪国として台頭しつつある。男子選手でも、パキスタンにルーツを持つ菊地ハルン(カープ)やジャン・ヘスネン(富士大)が近年の高校野球で活躍しており、今後さらなる発展が期待される国の一つだ。女子野球、そしてアジア野球全体がますます盛り上がるよう支援を継続することは、男女ともに世界ランキング1位の強豪国である日本の重要な役割と言えるだろう。