ガウル新監督のもと好スタートを切ったサンフレッチェ広島だったが、3月に入るとAFCチャンピオンズリーグエリートではラウンド16で敗退、明治安田J1百年構想リーグではアウェイ3連戦で連敗と苦しい試合が続いた。ここではクラブOB・吉田安孝氏が、独自の目線で3月のサンフレッチェを分析する。(全2回/第1回)
◆ミスをいかに成長につなげるか。特別大会だからこそのチャレンジを
なかなか勝ち切れない、苦しい試合が続いています。特に3月後半は、アウェイ連戦で複数失点で3連敗を喫するなど悔しい結果に終わってしまいました。
ただ、これはチームが変化する時期には必ず訪れるものなのだと私は捉えています。監督も代わった今シーズン、目指すサッカーが変化しチャレンジを重ねるなか、サンフレッチェはまさに『産みの苦しみ』の真っ只中にいるのではないでしょうか。
例えば3月22日・清水戦での大迫敬介のミスです。確かに失点につながってしまったミスではありましたが、大切なことは、そこから成長につなげていくことです。そしてこれは大迫に限らず、すべての選手に言えることだと思います。明治安田J1百年構想リーグという特別大会では、もちろん優勝、ACLE出場権を狙っていますが、同時にさまざまなチャレンジのできる大会です。試合のなかでチャレンジした結果のミスであれば、選手たちには、それを自分自身の成長につなげていってもらいたいと思います。
とはいえ、アウェイで勝てなかった試合を振り返ると、特にゴール前のコンビネーションがうまく機能していない場面が見られました。
これは連戦の影響も考えられます。ACLEの海外での試合、短期間での移動、中2日、中3日の日程、それに伴う出場メンバーの入れ替え等です。例えば、メンバーがある程度固定されているのであれば、試合のなかで選手同士が阿吽の呼吸で対応していくことができたのかも知れません。
今季のサンフレッチェはスタメンの組み合わせも状況に応じて変化しています。トレーニングを重ねるなかでコンビネーションは上がっていると思います。しかし、もう少しすり合わせの時間が必要であったり、現在の連敗にはさまざまな原因が重なり合っているのかもしれません。
4月からはホームでの4連戦となります。地元でトレーニングを重ねることができますし、試合に向けた準備がしっかりとできることはチームにとってポジティブな要素です。4月の戦いが、良い方向へ変化する期間となることを期待したいところです。
(後編へ続く)
【吉田安孝(よしだ・やすたか)】
1966年11月22日生、広島県出身
現役時代はサンフレッチェ広島のDFとしてプレー。引退後は、サッカーコメンテーターとして多方面で活躍中。


