絶対的守護神としてチームの勝利を締めくくってきた男の先発転向。多くのカープファンの注目を集めた栗林良吏は、プロ入り後初の先発登板となった中日戦で7回までをノーヒットノーランに抑え、被安打1で完封勝利を飾った。
要した球数はわずか95球。圧巻の先発デビューとなった。新たな景色のなかで確実に結果を出した栗林。ここでは、開幕直前に語っていた先発転向への思いをお届けする。(全3回/第1回)
◆昨季終盤、打診された先発転向
ー先発転向のきっかけを伺います。『いつか来る』と思っていたのか、それとも『突然だった」のでしょうか。
「最終的に確定したのは昨年の2025年シーズンの9月末、神宮での対ヤクルト最終戦でした。最初は9月頭に新井貴浩監督から『リリーフにこだわりはあるか?』という話など、コミュニケーションを取らせてもらっていました。いきなり先発転向を言われた感じではなかったので、心の準備はできていました」
ー打診されたとき、最初に頭に浮かんだことはありましたか?
「初めて言われたときは、『そういう考えもあったんだ』と思いましたし、新井監督がそうやって考えてくださっていたんだと思って、自分の中でちょっとびっくりしました。最初に相談を受けたなかで『先発でも考えてたんだ』という話をしていただいたときには、驚きとうれしさがありました」
ー正直、迷いはありましたか? それとも、覚悟はすぐ決まりましたか?
「自分にとっては迷いは全くありませんでした。新井監督がそのように考えてくださっていて、先発で期待してもらっているからこそ決断できましたし、その期待に応えたいという気持ちだけです。僕としては、先発でもリリーフでも、期待してもらっている場所で期待に応えたいという思いですね」
ープロ入り以来、ストッパーとして素晴らしい結果を残されてきました。その役割から離れることについて、どのような思いを持っていますか。
「昨シーズンも実力を発揮できなくてストッパーを外されていました。良い結果が続いていれば、もしかしたら先発転向はなかったかもしれないと思うところもあります。もちろん、自分が今まで投げてきたストッパーというポジションで残した成績も含めて、思い入れはあります。ですが、自分の成績よりもチームに貢献したいという気持ちだけです。繰り返しになりますが、監督の期待に応えたい、チームの勝利に貢献できるのであれば、求められるポジションで頑張りたいという気持ちです」
ー新井監督は『横一線で競争』をコメントされています。
「もうそのままですね。先発投手として結果を出して、しっかり一軍に残っていかなければいけないと思っています」
(第2回へ続く)
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