カープで出会った当時の思い出などを話してくれた大野豊氏と達川光男氏。

80年代の黄金期を支えてきた大野豊さんと達川光男さん。
知られざるカープでの出会いから、91年優勝の裏話、さらに、佐々岡真司新監督の話題など、レジェンド対談は大いに盛り上がった!


─ 来季からお二人とも関係が深い佐々岡真司監督となりますね。

達川:普段は穏やかな顔をしているんですけど、マウンドに上がったら闘争心がすごかった。粘り強かったですね。本当に頑張り屋というか。

大野:津田に似たところはありましたし、スイッチの切り替えがうまかった。達川が言ったように負けず嫌いで粘り強さは昔からあって勝ちに対する執念はすごく持っていました。外から見る佐々岡と中の佐々岡はまた違いましたよ。ただ、ここまで野村謙二郎監督が5年、緒方孝市監督が5年とそれぞれどこかでピリっとした雰囲気はありました。そういう部分は佐々岡監督となって和らぐかもしれませんね。だけど勝負事に対しては厳しさを出す部分はあると思いますよ。

達川:大野が言ったとおり、優しい顔をしとるけど、厳しいし腹が座ってますよ。プロ初登板のときにバッテリーを組みましたけどね、相当ドキドキしているはずなのに全然そんな顔を見せなかったから。常にポーカーフェイスでガッツポーズも控えめ。本人の中では結構パフォーマンスをしている意識があったようだけど。そういや大野も控え目だったね。島根県独特の土地柄じゃろうね(笑)。

大野:(笑)。控えめだけど、腹の中での真の強さというのは僕も分かるところもあるし、彼は勝負勘があると思う。一発逆転の何か大胆な、とんでもないことをやるような感じはしていますよ。佐々岡監督1年目でコーチの顔ぶれが変わりました。一軍経験がないコーチが多いですが、そういうあたりをどこまでコントロールできるかということです。ただ、高信二コーチが経験豊富なだけに彼が中心となってくるかもしれないね。