◆すでに完成された選手よりも育てる方に興味がある
ところでプロレスを知らない方には、選手名を出しても誰が誰だか分からないですよね。カープファンの方には申し訳ないですが、ここで出てくる選手に関しては新日本プロレスのホームページで確認してもらえればと思います。とりあえず辻陽太がダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんに似ているかどうかだけでもチェックしてみてください(笑)。
では気を取り直して、プロ野球のドラフトでも育成枠がありますけど、オレもどちらかと言うと、もうすでに完成された選手よりも、育てる方に興味がありますね。かつて高橋ヒロムを練習生の頃からずっと見ていて、いろいろと教えていたことがあったんですけど、いま振り返るとあの日々は楽しかったし、あらためて自分自身も見直せたんですよね。
あまり気にしていなかったような技術とかもあらためて復習するような感じで、自分にとってもすごくタメになった期間だったんです。だから当時の高橋ヒロムみたいに、また若い人を育ててみたいなっていう気持ちもなくはないです。せっかくならデビュー前の若い子をロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに入れてみたいですね。
新日本プロレスでは毎年、入門テストを開催していますけど、たとえば各ユニットの代表者がテストを見に行って、それぞれ気に入った受験者を指名して、それぞれのユニットに入れて育てていくとか、おもしろくないですか? 基本的に新人選手は本隊(正規軍)からデビューしますけど、絶対に本隊からデビューしなくちゃいけないなんていう決まりはないですからね。
それぞれのユニットで預かって、まだなにも色のついていない、可能性のある若い選手を教えていって、デビューできる段階になったら、ユニットの新戦力として登場する。特にロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンは鷹木信悟、SANADA、BUSHIと、他団体から来た選手が多いし、それぞれの選手からいろいろな技術を学んだ上でデビューできるっていうのは、おもしろいのかなって思います。