◆まだ正直、プレーするだけで精一杯
─ 今季、開幕前に掲げた目標を教えてもらえますか。
「昨年もそうでしたけど、開幕一軍というのがまず目標でした。昨年はそれができなかったので、キャンプの時から意識してました」
─ 開幕一軍に入るために、具体的に課題に挙げたのはどのようなことですか?
「んー、課題ですか? 今は自分がどれだけできるかもわかんない状況ですし、とにかく一生懸命、全力でやることだけを心がけています」
─ 今季はこれまで84試合に出場され、249打席で打率2割4分、打点20、本塁打4、捕逸5。現時点での成績を振り返って、できれば自己分析をお願いしたいのですが?
「何て言うんですか、自分の今の状況では数字とか気にしてる余裕がないんです。とにかく無我夢中でやっているので、ここがまだダメだとか、わかんないんですよ」
─4本のホームランの内、2本が満塁弾。勝負強さと意外性に期待したくなります。
「ホームラン4本は、本当たまたまです。僕は大きいのを打つようなバッターではないですから。まぐれですよ。必死だったんで、どう打ったかも覚えていません」
─ 注目したいのは出場機会の多さです。当初は高橋建投手とブロック投手との相性の良さで起用されていましたが、まもなく他の投手でもスタメンに定着。実力が評価されている証ですし、信頼感を勝ち得てきた証拠だと思うのですが。
「使ってもらえるのはうれしいですけど、それは僕の決めることじゃないんで。とにかく、使ってもらえる試合を一生懸命やりたいという気持ちしかないです。出し切ろうという気持ちしか……それしかできないですから」
─ でも、石原さんの持ち味ってあるんじゃないですか? これだけは人に負けないという長所が。
「それを今、自分でも探しているところです。さっきも言ったように、まだ正直、プレーするだけで精一杯なところがありますから……」