プロ7年目の03年、黒田博樹が佐々岡真司に代わり初の開幕投手を務めた。
大役を勝利で収めると、最終的には13勝を挙げ3年連続二桁勝利を達成。
正真正銘のエースとなった男気右腕の、当時のインタビューをお届けする。
(広島アスリートマガジン2003年5月号掲載)

2003年、初の開幕投手を務めた黒田は、この年に自身初となる200投球回も達成。

初の開幕投手で完投勝利。おめでとうございます。開幕投手を告げられたのは、日南キャンプの時ですね。
黒田「そうですね、沖縄から日南に移動した、2月13日だったと思います」

実際に監督から「開幕戦は頼むぞ」と告げられた時のお気持ちは? 
黒田「やっぱりうれしかった。それが一番ですね。これだけ期待されてやらせてもらえるので、そういう意味では何とか『勝ちたい』というのはありました」

そして当日、球場に入った時、先発投手がコールされた時、1回裏のマウンドに上がる時、それぞれ実感というものが湧いてきたと思うのですが。
黒田「実感というのはあんまりなかったですね。開幕(投手)という感覚をあまり持たなかったというか、自分の中での一番最初に投げるゲームでしたけど、昨年とそんなに気持ち的には変わらなかったです。ただチームの一番最初の試合ということで『勝ちたい』という気持ちはありました」