◆新たな主役は誰だ!?若鯉たちの決意表明
2人の即戦力左腕、社会人を代表する右の長距離砲、将来有望な高卒スラッガーなど、全11選手が、4年ぶりの優勝に向け、生まれ変わりつつあるカープに加わった。昨年末に開催された新入団会見前に行った独占取材をもとに、プロの舞台に飛び込む11選手の熱き思いを届ける。
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【新入団選手連続インタビュー#11】
ドラフト7位・髙木翔斗(県立岐阜商高)
◆カープ捕手争いに新星!強肩と長打力を武器に活躍を誓う
高校球児だった父の影響で足を踏み入れた野球の世界。以来、捕手一筋で歩んできた髙木翔斗が追いかけるのは、カープで19年間プレーし、2020年に現役を引退した同郷であり母校の大先輩・石原慶幸の背中だ。恵まれた体格を活かした打撃で放った本塁打は、高校通算20本。将来性あふれる『打てる捕手』が、持ち味のコミュニケーション能力を武器に、カープ捕手争いに名乗りを上げる。
─ドラフト当日、カープに指名をされた時の思いを教えてください。
「なかなか名前が呼ばれず、プロはもう無理だなと思っていたのですが、最後の最後で名前が呼ばれたので本当にホッとしました。甲子園での結果もあまり良くなかったので、指名があっても下位だろうと覚悟はしていたのですが、実際、ドラフト当日を迎えると早く名前が呼ばれないかなと、今まで味わったことのない緊張感を味わいました」
─指名の瞬間はどこで迎えましたか?
「監督室で、監督、部長、親と一緒にTVを見ていました。チームメートは部室に集まって見守ってくれていたのですが、自分の名前が呼ばれた瞬間に3年生の部員が泣いて喜んでくれたと聞いて、本当に良い仲間を持ったなと思いました。監督には『ここからは自分の努力次第で結果がついてくるから、とにかく頑張れ』と声をかけていただきました」
─高校の先輩にはカープで捕手をされていた石原慶幸さんがおられます。
「お会いしたことはないのですが、広島のTV番組で『後輩なので頑張ってほしい』とコメントしていただいたと聞きうれしかったです」
─捕手を始めたのはいつからでしょうか?
「小学1年から捕手一筋です。少年団の監督に『捕手をやってみないか』と言われたのがきっかけですが、やってみると楽しくて、それからは自ら希望して捕手を続けています。試合に勝てば投手が褒められ、負けると捕手が責められるものですが、投手をうまくリードして、試合で打者を打ち取れた瞬間はやはりうれしいですね。他のポジションをやってみたいと思ったことはありません」
─捕手としての武器は何ですか?
「肩の強さには自信があります。また、コミュニケーション能力も自分の武器だと思っています。打撃面では逆方向に長打を打てることをアピールしていきたいです。打撃でも守備でも長所を伸ばして、投手に信頼してもらえる捕手になりたいです。目標としては城島健司さん(元ソフトバンクなど)のような〝打てる捕手〟を目指しています」
─カープのチームの印象は?
「小学生の時、一度だけマツダスタジアムに試合を見に行ったことがあります。真っ赤に染まった球場の風景と、選手とファンが一体になって戦っているのが印象に残りました」
─プロ1年目の目標を教えてください。
「高校時代、投手とのコミュニケーションの取り方は、監督から厳しく指導していただきました。プロの世界は先輩ばかりなので、自分から積極的にコミュニケーションを取ることを心がけたいと思います。まずはチームに馴染んで、いろいろな話を聞いて吸収しながら、1日でも早く、一軍の舞台で活躍できるように頑張りたいと思います」
■髙木翔斗(たかぎ・しょうと)#64 ■2003年8月12日生(18歳)
■188cm/90kg ■右投右打/捕手 ■岐阜県出身 ■県立岐阜商高