日本プロ野球選手会新会長の曾澤翼選手(左)とシビックフォース代表の根木佳織さん。選手会ファンドがもたらす影響に期待がかかる。

◆選手会ファンド、発足!

 プロ野球界が、社会貢献においてまた大きな一歩を踏み出すことになりました。

 現役プロ野球選手で構成される日本プロ野球選手会が「日本プロ野球選手会災害支援基金(通称:選手会ファンド)」を設立したのです。

 この基金設立の背景には、これまで選手会が行ってきた東日本大震災、宮崎の口蹄疫被害、熊本地震、広島や岡山での水害などにおける様々な緊急支援活動がありました。

 特にコロナ禍では、選手会として『新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金(コロナ基金)』に参画する中で、「何かが起きてからでは遅い」という危機感が選手の中に徐々に芽生えていきました。そこで、いざという時のためにいち早く支援できるよう“備える”ための仕組みづくりへと動き始めたのです。

 毎年のように自然災害が起こることから、選手会ファンドは『緊急対応』『復旧・復興』『防災』といった災害支援のあらゆるフェーズに貢献することを目的としています。

 選手や野球ファンから資金を集め、それを基金の中でプールし、発災時にいち早く支援を届けるのが『緊急対応』。時の経過とともに世間の関心が薄れてしまう中、野球の力で継続的に資金を集めていくのが『復旧・復興』の支援。そして、選手たちの影響力や発信力を活用した『防災』の啓発。

 この3つを実現させるため、選手会ファンドでは平常時からクラウドファンディングやチャリティーオークションなどのキャンペーンを行ったり、選手やファンからの直接の寄付を受け付けたり、発災時には募金活動を行ったりしていきます。

 現在、選手会ファンド発足のキャンペーンとして、12球団の選手が参画するクラウドファンディングがREADYFORで行われています。まさに今、みなさんも選手会ファンドの仲間になるチャンスなのです(「#野球でつなぐ未来」をチェック!)。