カープを象徴する選手と言っても過言ではない。人に優しく、自分に厳しい。謙虚で向上心を失わない。そんな大瀬良大地がカープの新選手会長に就任した。〝強いカープを取り戻すために必要なことは何か〟カープのエースが力強い言葉で語り始めた。(全4回のうち2回目・取材は2021年12月下旬)

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今季の春季キャンプでは、大瀬良大地が、若手投手にアドバイスを送るシーンが数多く見られた。

◆カープが強くなるために選手会長としてできることを

─今季から新しく選手会長に就任されました。投手の選手会長と言えば、黒田博樹(2005年〜2006年)さん以来となります。どんな気持ちで選手会長の任務に向き合っていきますか?

「懇意にしているアツさん(會澤翼)や(田中)広輔さんが選手会長をしていたので、その大変さや悩んでいる姿はずっと見てきました。責任は大きくなるだろうと覚悟していますが、アツさんや広輔さんをはじめ、たくさんの先輩が『支えていくから頑張れ』と言ってくださったので、カープのために、自分ができる限りのことをやりたいと思っています」

─どういった部分が大変だろうと考えておられますか?

「僕は投手ですし、先発として調整しているので、野手陣との交流が課題になってくるかなとは思います。ただ、その他にもいろいろ大変なことがあるでしょうね……。いまはまだ選手会長としての仕事はありませんが、とにかく考えることが多いですから。きっと想像しているより、大変な役割なんだと思っています」

─選手会長就任にあたり、黒田さんに連絡はされましたか?

「カープに残留する連絡はしましたが選手会長の件は直接伝えてはいないです」

─残留を報告された時、黒田さんとはどんな話を?

「その決断が〝大地にとって一番良かったと思える決断〟になるように頑張れよ、という話をしてくださいました」(続く)

◆大瀬良大地(おおせら だいち)
1991年6月17日(30歳)/187cm・90kg/右投右打・投手/長崎県出身/長崎日大高-九州共立大-広島(2013年ドラフト1位)