4回にわたりお届けしたセパ交流戦の歴史も、今回でいよいよ最終回(第1回第2回第3回)。直近の4年間はリーグ3連覇の3年を含むだけに好成績だけかと思いきや、球団史上最高順位と最下位が同居する悲喜こもごもの結果となった。鈴木誠也の大ブレイクから、昨季のまさかの大失速まで。山あり谷ありの2016年から2019年までを振り返る。

6月17日のオリックス戦(マツダスタジアム)でサヨナラ本塁打を放ちお立ち台に立つ鈴木誠也。その名を一気に全国へと広めた。

◆2016年・交流戦3位(18試合11勝6敗1分)【神ってる劇的弾でセ唯一の勝ち越し】

 ロッテ、ソフトバンク、日本ハム、楽天との4カードを終えた時点で借金1。2016年の交流戦も中盤まで厳しい戦いを強いられていた。

 ところが終盤の2カードで、その印象は一変した。第一歩となったのが6月14日の西武戦だ。コリジョンルール適用による初のサヨナラ勝ちで勢いを取り戻すと、そのまま西武を3タテ。そして直後のオリックス戦で、3戦連続での奇跡が起こることになる。

 6月17日に鈴木誠也がサヨナラ本塁打を放ち7年ぶりの交流戦勝ち越しを決めると、翌日も劇的なサヨナラ弾を左中間に叩き込んだ。3戦目も試合を決める決勝弾を放ち、96年の江藤智以来となる3試合連続決勝本塁打を達成。恐怖の6番打者の“神ってる”活躍で、チームはセ・リーグ唯一の勝ち越しを決めた。

 勢いはその後も続き、25年ぶりのリーグ優勝につながった。