破壊力あるシュート、的確なアシスト、アディショナルタイム最後まで走り切る姿勢。開幕戦のメンバー外だったとは思えないほどの活躍で、ルーキーイヤーにしてすでにサンフレッチェ広島になくてはならない存在となった満田誠。

 背番号『11』の後継者としての呼び声も高い、若きストライカーの素顔に迫る独占インタビュー。

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右足でも得点数だけでなく、アシスト数でもリーグ2位につけている。(6月30日現在)

◆まさに完勝試合の立役者!点を取り、アシストもできる選手へ

―5月7日の鹿島戦(○3―0)でも、ジュニオール・サントス選手のボールを引き取ってからの見事なドリブルシュートでした。

「ジュニオール選手の推進力を生かしたいというのが、チームでの共通認識です。相手に向かっていったときにうまく抜ければチャンスですが、逆にこぼれ球も出やすくなります。そのままボールを失ってしまうのはマイナスでしかないので、ジュニオール選手が仕掛けたときに、すぐにサポートに行ってこぼれ球を拾うという流れはすごく意識しています。鹿島戦で柏(好文)選手が決めた1得点目も、ジュニオール選手のこぼれ球から生まれたゴールでした」

―鹿島戦では、ゴール後にコーナーフラッグへ走り、佐藤寿人さんを彷彿とさせるパフォーマンスを見せてくれました。  

「4月17日のジュビロ磐田戦(△2―2)でも同じパフォーマンスをしたのですが、エディオンスタジアムでも絶対にしたいと思っていました。ユースの頃に強いサンフレッチェを見ていて、その中心にいる佐藤寿人選手はずっと憧れでした。同じFWの選手ということもあり、自分の目指すべき理想の存在です」

―ここまでで一番印象に残っているのはどのゴールですか?

 「湘南戦でのリーグ初ゴールです。それまでは、内容の良い試合をしている手応えを感じつつも勝利できていませんでした。どんな内容でもまずは勝つことが大事。17位の広島と18位の湘南(いずれも4月2日時点)の試合で勝てなければ、今シーズンは厳しいとも思っていました。チームのシーズン初勝利につながるゴールになったので、特に印象に残っています。ちょうどスタメン出場が定着し始めた時期でもあったので、自分にとってもチームにとっても、好調の流れを作ることができた分岐点になったのではないかと思っています」

―監督からは、どのようなことを要求されていますか?

「個人として要求されていることは特にありません。チーム全体に対しては、速いパスと攻撃で早くポジショニングを取って、もっとボールを動かそうと言われています。展開が早い方がスリリングで、観ている人も面白いですよね。選手としては、ファンのみなさんに楽しんでもらうことが一番大切だと思っているので、今の広島のサッカーが面白いと言われるとうれしいです」