10月18日の中日戦(マツダスタジアム)で西川龍馬が、自身初の1試合2本塁打を記録し、5番打者として大きな存在感を見せた。

 1本目は両チーム無得点で迎えた4回。中日先発・清水が投げた高めの球を捉えると打球は逆後方へ。そのまま左翼ポールに直撃し、2カ月半ぶりの一発でチームに勢いを与えた。

プロ5年目で初の1試合2本塁打を放った西川龍馬選手

 そして4点リードの8回は、外角低めの直球を振り抜くと打球はバックスクリーンに着弾。3連敗中のチームに勝利を手繰り寄せる、貴重なダメ押し点を挙げた。

 今季は8月26日にコンディション不良のため一軍登録を抹消。開幕当初は3番、7月中旬からは1番を任されていたが、復帰戦となった10月11日のヤクルト戦(マツダスタジアム)からは7試合連続で5番を任されている。

「自分の中では打ちたい打順があるわけではないので、割り当てられたところで仕事をするだけだと思っています。1番であれば『どうやったら塁に出られるか』という事を考えて打席に入りますし、5番であればチャンスでランナーを返すことですね」 

 どんな打順でも適応する能力を持つ背番号63は、改めて打線に欠かせないキーマンであることを自らのバットで証明してみせた。チーム指折りの打撃力を持つヒットメーカーは、残り18試合も全力で駆け抜けていく。