2018年9月のプロ契約締結から2年あまり。U-15からU-19まで各世代で代表に選出されるなど広島ユース時代から高い評価を受けていた東俊希が、日を追うごとに存在感を増している。サンフレッチェ期待のレフティーが語る、得点への意識と自己評価に迫る。

シャドー、左右のウイングバックと、さまざまなポジションで起用されている東俊希選手。

◆自分は得点に絡まないとダメだと思っています

― 現在の課題を挙げるとすれば、どのような部分になりますか?

 「ゴール前の最後のクオリティーを高くすることと、思い切りの良いプレーですね。思い切りの良い判断をすることが大事だと思います。あとは、やはり得点です。シュートでもアシストでも同じ1点なので、それはどっちでもいいんですけど、とにかく自分は得点に絡まないとダメだと思っています」

― 確かに横パスやバックパスが目につく試合もありました。

 「個人的にはゴール前でシュートという選択肢をもっと増やしても良いと思っています。もちろんチームとしてボールを大事にすることは良いことなんですけど、相手からしたら速いカウンターの方が絶対に嫌だと思うので前にボールを出せるときはどんどん出しても良いと思っています」

― 東選手としては今後、どの部分を一番の売りにしていきたいですか?

 「試合の流れを変える動きだったり、左足のキックには絶対の自信を持っているので、その部分で結果を出すところですね」

― 結果という意味では、10月3日の鳥栖戦でリーグ戦初ゴールを決めましたね。

 「点を取る前と比べたら、吹っ切れたような感覚はあります。でも1点じゃ満足できないですし、満足しちゃいけないと思っています。自分は毎試合、毎試合、結果を出さないといけない立場なので、また新たな緊張感というか、これまでとは違う新しい感情が出てきています」

◆得点に関しては自分がカギを握る部分が大きい

― 今季も残り少なくなってきました。改めてピッチ上で、どのようなプレーを見せていきたいですか。

 「クロスの質だったり、全てのクオリティーを上げることですね。あとは絶対にシュートを決める、ということだと思います。もちろん守備でも自分は貢献できると思っているので、そこでもきっちりハードワークして攻守両面でチームに貢献したいですね」

― 点数で表すとすれば、現状の自己評価は何点くらいですか?

 「50点くらいですかね。全然、満足いっていないというのが本音です」

― 出場数が増えたという意味では充実のシーズンだと思いますが、どちらかといえば試行錯誤の1年ですか?

 「悩みというと少し違うんですけど、先ほど言ったように満足はしていないです。ただ、いろいろ考えるという経験はすごく大事だと思うので、今後につながる1年を過ごしていると思っています。しっかり考えることで新しい課題も生まれますし、それを練習で克服して次の試合で結果を出す。その上で、また新しい課題を見つけて……という、その繰り返しだと思います。別に不安とか悩みというものはなくて、あとはピッチ上で思いきりプレーするだけかなと思いますね」

― 城福監督やコーチからは、どのような声掛けをされているのでしょうか。

 「今はウイングバックでプレーすることが多いので、やはりクロスの質だったり、そこを重点的に言われています」

― チームは今季も得点力が課題となっています。

 「自分のクロスの質が良ければ得点も増えると思うので、繰り返しになりますけどその部分ですね。あとは中央のコンビネーションも多く練習しているので、中でもサイドでも崩せるようになればチャンスも増えると思っています。いずれにせよ、得点に関しては自分がカギを握る部分が大きいと思います。しっかり結果を出して、残りの試合は全部勝ちます!」