◆オーストラリア国籍のDFが継承

高木琢也選手が初めて18番でプレーした1997年シーズン開幕戦の公式記録。

 ここで世界の18番の話を。インテル(イタリア)で9番をつけていたチリ代表FWイバン・サモラノは、1998年にライバルの選手に9番を譲るようクラブに強制され、代わりに18番をつけている。ただし、1と8の間に『+(プラス)』を入れた。『1+8=9』として、9番への愛着を示したわけだ。

 『10+8=18』の高木がサンフレッチェでプレーしたのは1年間だけで、翌1998年にヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)に移籍したが、そこでも、次の移籍先でも18番をつけた。引退後は多くのJクラブで監督を務め、2006年に横浜FC、2017年にはV・ファーレン長崎をJ2からJ1に昇格させており、現役時代から末広がりとなるキャリアを築いている。

 高木が移籍した1998年に18番を受け継いだのは、オーストラリア国籍のDFポポヴィッチ。加入1年目の1997年は2番だったが変更し、2001年途中に移籍するまで18番をつけて、193センチ、88キロの堂々たる体格で相手に立ちはだかった。

 イングランドのクラブでもプレーし、同国代表としてワールドカップにも出場した。高木と共通しているのは指導者としての実績で、2014年には母国のクラブ、ウエスタン・シドニー・ワンダラーズの監督として、広島を下すなどして勝ち上がり、AFCチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げている。