昨季、チームが苦しい戦いを強いられる中で主軸として孤軍奮闘し、自身初の打撃タイトルとなる首位打者、最高出塁率を獲得した。チームでは背番号1を背負い、日本代表でも4番を任されるなど、今や球界を代表する選手となった鈴木誠也。だが、自身を取り巻く状況が変わっても、真の4番が目指す理想像に変わりはない。
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プロ1年目。野手転向直後ながら、ウエスタン・リーグ開幕戦から9番サードでスタメン出場を果たした鈴木誠也選手。

 鈴木誠也の進化が止まらない。いまや侍ジャパンの4番を託されるなど、カープの枠を超え球界を代表する選手にまで成長。今季も不動の4番として、春季キャンプの段階から桁違いのバッティングを見せている。

 鈴木は学生時代から知る人ぞ知る選手だった。小学校低学年のとき地元・東京の荒川リトルで野球人生をスタートさせると、中学時代はエース兼4番として荒川シニアを全国大会に導いた。小学生時代から通常の練習だけではなく夜練習も行うなど、当時から現在を思わせるストイックさを漂わせていた。

「父親がショートが好きだったので最初はショートで、小学生時代はずっとショートを守っていましたが、高学年になってからはピッチャーもやっていました。ショートを守っていたので、好きな選手は当時巨人の二岡智宏選手でした。中学時代はファーストとピッチャーですね」