2016年はオリジナルの応援歌ができるなど、プロ4年目を迎える鈴木誠也に対するファンの期待値は上昇の一途をたどっていた。キャンプ後半での負傷により開幕一軍こそ逃したものの、開幕直後の4月5日に一軍に復帰。特に交流戦以降の活躍はまさに神がかり的なものとなった。6月の“神った直後”の独占インタビューでのコメントを元に、鈴木のブレイクを振り返る。

鈴木選手にとってターニングポイントとなったプロ4年目の2016年。一気に全国区の選手として認知された。

 春季キャンプ中に右足を負傷し開幕スタメンこそ逃した鈴木だが、それまで積み上げてきたものは少々のことでは揺るがないレベルにまで達していた。4月26日のヤクルト戦で6番・ライトとしてスタメン出場を果たすと、2回表にシーズン第1号本塁打を記録。ここまでなら取り立ててクローズアップすることでもないが、“チーム11年ぶりの3者連続本塁打”というオマケが付いてくるところに、この年の鈴木、そしてカープの神がかり的な快進撃が見て取れる。

「今まで打撃練習でも、自分の打てるゾーンしか待っていないことが多くあったのですが、結局それが試合で生きていませんでした。試合では相手投手も全力で抑えにきますし、いろんなゾーンに球がくるので、ボール球を振ってしまうこともあります。その中でヒットを打たなければいけないので、今まで全く意味のない練習だったのかなと思います。今季は東出(輝裕・当時一軍打撃コーチ)さんから『練習の時から、自分の打てるゾーンから球が1個2個分離れていても、とにかく振ってアジャストしていけ』と言われています。それから高めなどを振りにいって、自分の感覚だったり、良いバットの出し方だったり、そういうことが練習で自然とできるようになってきて、試合でも良いスイングができるようになってきたんだと思います」