真の4番打者として球団初のリーグ3連覇に貢献

連覇達成直後、エルドレッド氏におんぶされる鈴木誠也選手

 3年連続でオールスターゲームに出場した鈴木は、その後も好調をキープした。春先は右足の不安を感じさせることもあったが、夏場に入るころには本来の姿を取り戻していた。なかでも8月は、月間打率.414、12本塁打と4番にふさわしい数字を残した。後半戦を迎えるにあたり、本人が強く意識していた打点も大きく跳ね上がっていた。

「打点を意識して、状況に応じた打撃をしていきたいと思います。もちろん自分を犠牲にする場面もあると思いますし、分が悪い相手と対戦して『ここで走者を進めたいな』という場面では、そういう打撃も必要になってくると思います。自分の立場も踏まえて、状況に応じた打撃を見せていきたいですね」

 鈴木だけではなく、周囲を固める打者のバットからも快音が鳴り響いた。結果、8月前半には早くもチームの貯金が20に到達。もはやカープの独走を阻むチームはリーグ内には存在しなかった。厳しいリハビリを乗り越えて臨んだ2018年。一時離脱はあったものの、当時23歳の主砲は名実共に“真の4番”として認知されていった。

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