2017年シーズンは開幕直後から4番に定着。さまざまな葛藤を抱えながらも、強力打線の中心としてチームを牽引していった。ところがシーズンの山場を迎えた8月、思わぬアクシデントが鈴木誠也の身を襲う。チームがリーグ連覇に向けひた走るなか、DeNA戦で右脛骨内果を剥離骨折し戦線を離脱。2018年シーズンの前半戦終了直後のインタビューを元に、当時の鈴木の心中を推し量る。

右足首の状態が心配されたが、2018年も4番としての重責を果たしてみせた。

 2017年、他球団を圧倒する打撃陣の中でも、4番・鈴木の存在感は別格だった。主要打撃部門でリーグ上位の成績を残し、チームの首位独走に貢献。戦線離脱を余儀なくされた8月23日のDeNA戦(横浜スタジアム)でも1回表に特大の26号本塁打を放ち、打点を2年連続で90点台に乗せてみせた。

 ところが直後の2回裏の守備中に悪夢が襲う。ライトに放たれた大飛球をジャンピングキャッチした際、着地時に右足首を痛め鈴木はその場に倒れたままの状態に。そのまま担架で運ばれて途中交代となった。横浜市内の病院でエックス線検査とCT検査を受けた結果、右脛骨内果の剥離骨折が判明。8月8日に球団史上最速でマジックナンバー33を点灯させたカープに激震が走った。

 前夜は3点リードの9回に、まさかの3者連続本塁打を喫しサヨナラ負け。その後も負の連鎖は続き、DeNA3連戦は全てがサヨナラ負けという結果に終わった。マジック消滅を乗り越えて結果的にリーグ連覇を果たすことになるが、大事な時期にチームを離れることになった鈴木の心中は、当然穏やかではなかった。

「リハビリ中はとにかく1日1日良くしたい気持ちだけでした。朝起きてみてもまだ良くなってない、良くなってきたと思ったら次の日はまだ痛みが残っているとか、その繰り返しだったので……開幕までは時間が足りず、本当に短く感じましたね」

 9月9日には右足はギブスに松葉杖で大野練習場に現れてトレーニングを再開。連覇を決めた9月18日には甲子園球場のグラウンドで胴上げにも加わり、祝勝会にも参加した。その後、チームはポストシーズンへの戦いを繰り広げる中、鈴木は地道なリハビリ生活が続いていく。