広島アスリートマガジンWEBでは、これまでカープやサンフレッチェをはじめ、広島のスポーツの魅力を伝えてきた。ここでは、2022年に特に反響の多かった記事を振り返る。

 現在カープで活躍する選手たちの、高校時代にスポットを当てた人気企画を再編集してお届けする。2007年夏の甲子園決勝で話題となった投手、 高校ビッグ3左腕、超高校級ショートまで・・・彼らが甲子園に刻んだ記憶を振り返っていく。

名門・広陵高出身のカープ野村祐輔。2007年、夏の甲子園で準優勝を果たした。

◆強豪校の前に立ちはだかり、甲子園にその名を刻んだ右腕・野村祐輔

野村祐輔(広陵高時代)

 広島の名門・広陵で1年からベンチ入り。3年春のセンバツでは初戦で唐川侑己(ロッテ)を擁する成田と対戦。延長戦を制しベスト8に進出。

 同年夏の甲子園では小林誠司(巨人)とバッテリーを組み、1回戦の駒大苫小牧に逆転勝利。準々決勝では熊代聖人(西武)を擁する今治西、準決勝では田中健二朗(DeNA)を擁する常葉菊川との対決を制し決勝に駒を進めた。

 佐賀北との決勝戦では7回まで被安打1と相手打線を抑え込んでいたが、8回裏に逆転満塁本塁打を浴びて準優勝。優勝とはならなかったが多くの高校野球ファンの記憶に残る一戦となった。

 共に戦った中田廉、上本崇司は同校の1学年後輩にあたる。

のむら・ゆうすけ
1989年6月24日生、岡山県出身
広陵高-明治大-広島(2011年ドラフト1位)

◆大谷超え! 圧巻の奪三振率。1試合19Kの『高校ビッグ3』・高橋昂也

高橋昂也(花咲徳栄高時代)

 花咲徳栄では1年秋からベンチ入りを果たし、2年時に夏の甲子園に出場。エースナンバーを背負って出場した2年秋の県大会では7試合に登板し、通算48回を投げ55奪三振9失点。3回戦の早大本庄戦では5者連続19奪三振を奪う快投で注目を集めた。3年の夏の県大会では37イニング無失点、6試合で52三振を奪い『埼玉のドクターK』と呼ばれた。

 2016年にはU-18アジア選手権大会の日本代表に選出され、セミファイナルラウンドの韓国戦で先発。8回途中までに9三振を奪う好投で決勝進出を果たした。日本代表のチームメートである寺島成輝(ヤクルト)、藤平尚真(楽天)と並び『高校ビッグ3』の評価を受けていた。

たはかし・こうや
1998年9月27日生、埼玉県出身
181cm・91kg/左投左打
花咲徳栄高-広島(2016年ドラフト2位)

◆憧れの地で見せた全力疾走! 鹿児島の名門で磨いた走攻守・羽月隆太郎

羽月隆太郎(上村学園高時代)

 俊足巧打の野手として、神村学園では1年時からレギュラーで活躍。夏の県大会では9番打者として全試合に出場し、準々決勝では3ラン本塁打を放った。2年時には5年ぶりの県大会優勝を果たし、甲子園への切符を手にした。

 50メートル5秒7の俊足を活かし、甲子園では2番・遊撃手として2試合に出場。打撃でも10打数4安打2打点を記録しベスト16入りを果たした。

 3年夏の県大会では2回戦敗退となったものの、1番・遊撃手として強肩俊足、小柄ながらパンチ力ある打撃がスカウトの目に留まり、2018年ドラフト7位でカープに入団。ソフトバンク・渡邉陸(2018年育成1位)は同学年のチームメートだ。

はつき・りゅうたろう
2000年4月19日生、宮崎県出身
167cm・69kg/右投左打
神村学園高-広島(2018年ドラフト7位)