ルーキーイヤーの今シーズン、その豪快なスイングに大きな期待が集まっている佐々木泰。序盤は故障に苦しんだものの5月20日には一軍デビューを果たし、スタメン起用の機会も徐々に増えてきている。プロ野球選手としてのスタートを切ったドラ1が、打撃への思いを明かした。(全3回/第3回)

現在は一軍に帯同中。スタメン起用も増えてきている

“強く振ること”。ここだけは無くさないように

ー3月のオープン戦で肉離れを起こし、そこからはリハビリが続きました。いまの身体の状態はいかがですか?(取材は5月上旬)

 「二軍の試合に復帰できる段階まで長かったというのが1番で、最初はリハビリもやれることが限られていたので、うずうずしていた時間がすごく長かったです」

ーリハビリ生活が続くなかで、モチベーションを保つのは大変だったと思います。

 「そうですね。焦ってもしょうがないと思いながらも、同期の野手たちが活躍している姿を見ると、焦る気持ちもありました。ただ、他球団を含め、同期の活躍は良い刺激にもなっているので、復帰してからしっかり活躍してやるぞという思いにもなれました」

ー佐々木選手は、プロ入り前から“長打力”を期待されていると思いますが、長打への意識を聞かせてください。

 「“ホームラン”というところに関しては、ずっとこだわりを持ってやってきました。ホームランにできる確率をもっと上げていくということは、大学の時から変わらず強く意識しています」

ー理想の打球は?

 「基本は、ホームランの打ち損じがヒットぐらいの感覚で打席に立っています」

ープロ入り後、打撃面で意識していることはありますか?

 「下半身で打つというのは、高校の時からですが、プロでもその感覚は大事にしています」

ー現在首脳陣からはどのようなアドバイスがあるのですか?

 「これからもいろいろとご指導いただくと思いますが、自分が打っている中で、『泰の良いところは、強く振ることだから、ここはなくすなよ』というアドバイスをいただきました」

ーフルスイングは佐々木選手のポリシーですか?

 「そうですね、フルスイングです。ただ、その中でもやはりコンタクト率は求められてくる部分だと思うので、フルスイングする中で“確率”も求めていきたいと思っています」

ーこれからどんな打者を目指していきますか?

 「チームが苦しい時に、1点がほしいときに、ホームランを打てる打者を目指したいです。チャンスに強い打者というところは自分が求めているところでもありますし、もちろんホームランで観客を沸かすことのできる打者になりたいという思いもあります」

■佐々木泰(ささき・たい)
2002年12月24日生まれ・岐阜県出身
右投右打/内野手
県岐阜商高ー青山学院大ー広島(2024年ドラフト1位)